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わが家のマリアージュ -2-  09No386
 < 料理とワインの具体的な合わせ方 >

 わが家のマリアージュの方法をご紹介します。
方程式で解けるような世界ではありませんが、簡単な法則があります。
皆さんのお家の献立作りにお役立てください。 by.ponkichiパパ


STEP   ワインが合うか合わないか…

 料理に「調味料の三役 (チーズ ニンニク 黒コショウ)」の内の一つでも使われているか、または使ってもおかしくなければワインを合わせることが出来ます。突飛な例を挙げてみると、ラーメンにはニンニクと黒コショウが使えるのでワインは合わせ易いですが、蕎麦にはチーズもニンニクも黒コショウも使えそうにないので合わせにくい。となります。


STEP   白か赤か…

赤… 牛ロース肉やマグロのトロのように口中で融ける「さし(脂)」がある食材や…



脂がのったアナゴやウナギ、またサバ、サンマ、ハマチなどの光モノには赤ワイン。また、ワサビが利いた料理には赤ワイン。

例) 牛ロースのステーキ、マグロとアボカドのタルタル、牛しゃぶ後の雑炊やうどん、アナゴの白焼き、ウナギの蒲焼、サバの味噌煮、サンマ・ハマチの塩焼き、ワサビ風味の野菜サラダ 等々。

 お寿司と赤ワインが悪くないのは醤油と赤ワインが同じ乳酸醗酵食品であることと、ワサビと赤ワインの相性が良いからです(しゃりに混ぜる調味料にも関係があります)。ネタが白身魚や貝類でも※ワサビ醤油を付けたら赤です。なぜかワインに凝っているお寿司やさんとソムリエさんは白を合わせたがりますがワサビの辛さが強烈に増して、醤油がヒネて感じます。

白… 上記以外の料理や豚肉や鶏肉、羊肉のように口中で融けず噛む必要のある脂の肉には白ワイン。また、牛ロースやマグロのトロの料理でも柑橘フルーツ(レモンやスダチ)の酸味が味のポイントになっている場合は白ワイン。また、フォアグラも含め内臓はBタイプ(後述)以外の白ワインが合いやすい(食材のグリコーゲンとワインの酸の種類の相性による)。

例) ローストポーク、ブタしゃぶ、ブタしゃぶ後の雑炊やうどん、焼鳥、鶏鍋、唐揚げ、天ぷら、カルパッチョ、サンマ・ハマチの塩焼きレモン添え 等々。

※印がポイント! 使う調味料で白赤が逆転します。食材が何であれ調味料の工夫で白にも赤にも合わせることも出来ます。よく言われている「魚に白 肉に赤」は昔の話しで、食事情が大きく変った今はセオリーになりません。


STEP   絞りこむ‐白編

ここだけ一瞬小難しくなりますが何てことはありません(^-^)。

 白ワインの個性は、ブドウ品種や産地、ヴィンテージ等によりますが、料理との相性で一番のポイントになるのは”産地”です。理由は、それぞれの産地の気候と醗酵行程の違いによって白ワインの酸味の種類と量が変わるからです
酸味の種類が変わると料理の味にも大きく影響します。

 例えば、八宝菜にはお酢(酢酸)をかけても美味しいですがレモン(クエン酸)を搾ったら不味くなってしまいます。
アサリやムール貝の酒蒸しにはレモンは合いますがお酢は合いません。
生牡蠣やカニはお酢でもレモン汁でも合いますが好みは分かれます。

 正にこれがマリアージュです。
ワインはとても酸味の強い飲み物ですので料理に対して このお酢やレモンと同じような働きをします。
ですから選ぶワインで料理の味は良くもなるし悪くもなるのです。


 一般的に親しまれている アルザス、ロワール、ボルドー、ブルゴーニュ、ローヌ&南仏地方 を酸味の種類によって三つのグループに大別します。(右欄タグ内 ワインのタイプ別の説明です)

Aタイプ(爽やかな酸味)… ロワール全般、リーズナブルなボルドー&アルザス
Bタイプ(柔らかい酸味)… ブルゴーニュ全般、高級なボルドー&アルザス、北ローヌ
Cタイプ(甘旨い酸味) … ローヌ以南

ここでSTEP1のように
今度は料理に「調味料の三役」ではなく、次のABCを考えます。
A「レモンバター」 または
B「ニンニクバター」 または
C「オリーヴオイル&レモン」
料理に使われているか、または使ってもおかしくないか。
STEP 2 に進めた料理は殆どABCの何れかに分類することが出来、ここで合うワインが決まります。

 整理するとこのようになります。
A「レモンバター」=Aタイプ「ロワール全般 他」
B「ニンニクバター」=Bタイプ「ブルゴーニュ全般 他」
C「オリーヴオイル&レモン」=Cタイプ「ローヌ以南」

 この方法は一般家庭だけでなくレストランでも充分に使えます。
料理を詳しく説明してもらいながらワインを連想するのはとても楽しいものです。ワインのタイプが決まったら予算を伝え、該当する産地のワインをソムリエさんに教えてもらえれば良いのです。
 わが家ではぽん吉ママもこの方法が体にしみ込んでいるので献立が決まれば二人とも飲みたいワインは同じなのです。

次回は〈 絞りこむ‐赤編 〉をご紹介しますが、難易度は白編の10分の1です!




by a-ponkichi | 2009-11-05 22:05 | ワイン(下記タグ参照)
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